LEW CHILDRE Speed Spool BB-1N
写真はかのGary Yamamoto氏が所有していたリールで、めぐり巡って今、アンバススタッフDeeの手元にあるものです。しっかりと手入れされていたリールで、旧式ながらも機械としてきちんと作動するため、フィールドに持ち込めばそれなりに使えるのではないか? と思わせるミントコンデジションなのです。
ボディにはルー・チルドレの社名、モデル名が刻印されています。ルー社はいまでもスピードスプールの名を冠したリールを製造しています。近年のリールらしい、洗練された内容になっていますが、そちらは使ったことがないので残念ながらインプレできません。
誇らしげに3ボールベアリングの刻印が。たった3個のベアリングでも、当時は自慢のスペックだったのか。いずれにせよ、機械としての工作精度は抜群に高いので、スプールの回転は非常にスムースです。
アルミ製のスプール。ラインをストリップするとV溝スプールになっていることがわかります。ブレーキは遠心ブレーキで、バーに刺したシューが遠心力で外側に動いてハウジングとの摩擦によって制動力を得るという、超シンプルな構造です。釣り場でパーミングカップをバラすと、かなりの高確率でこのブレーキシューを紛失するというのが、当時の遠心ブレーキ式リールの“あるある”でした。
ベアリングもブレーキハウジングもすべてピッカピカです。実使用においてはなんの問題もなさそう。樹脂のパーミングカップも割れや変形はありません。
パーミングカップにあしらわれたバスのバッヂ。今のリールではまず見られない意匠です。
旧式タックルでバスは釣れるか?
さて、この古いリールを実際に使ってバスを釣ることができるか?『そりゃ、キャストできて巻ければ、いつかは釣れるでしょうよ…』オールドタックルでの釣りを愛好するアングラーさんもいることですし、性能的に最新リールに劣るにせよ、実使用に堪えないということもない。ただ、軽いものが投げられないとかアンチリバースがガタガタだとか、厳しい面は否定できない。まぁ、ゴチャゴチャ考えても仕方ないよネ♪ってことで、今後、機会あるごとにこのリールを使って釣りをしてみたいと思います。使うからこそわかる“イイところ”と“困ったところ”をあぶり出してノスタルジック・タックルの遊び方を探ることにします。実釣リポートは、次回のココロ! であります。