バスフィッシングの悩ましい問題「根掛かり」。その一方で根掛かりしないような場所は釣れない、ともいえます。今回は高い回収率を誇る根掛かり回収機を紹介します!(まとめ○アングリングバス編集部 田沢)
今回考えてみたのは根掛かり回収機。
棒状のモノ、コードの先端にヘッドとチェーンがついたモノと、おおむね2タイプに大別されます。
棒状のモノの方がヘッドがルアーに届きさえすれば確実に回収できますが、長さが足りないと手も足も出ません。長いタモ網の柄に装着したとしてもせいぜい5mくらいまでではないでしょうか?
オカッパリなら両方持っているのがベストかもしれませんが、最近はレンタルボートでの釣りが多いこともあり、私は数十mのコードを巻くことができるタイプを使っています。
カハラジャパン/たんたんたぬきのルアーリトリーバー
- 全長=12.5cm(本体)
- 重量=272g
本体重量272g! 衝撃で根掛かりを外す
他の根掛かり回収機はおおむねヘッド込みの本体重量で100〜150gのところ、このたんたんたぬきのルアーリトリーバーは倍近い272gの超重量級ヘッドでガツンとルアーにコンタクト。その衝撃だけでも十分根掛かりしたルアーを外せる代物です。

写真の黒い部分がヘッドですね。ヘッドにラインを通すアイがあり、さらにチェーンにもスナップがついておりその輪の中にラインを通し水中へどぼん。

根掛かり回収の手順
ヘッド重量を活かして一発目のコンタクトで外す
スルスル〜ッとヘッドが沈下し、ルアーにアタック。この時点で外れることが多いです。ボートフィッシングでは上の写真で紹介したマーカーブイに結んでおけば、そのままどぼんといけるので、垂直に近い角度でルアーにぶつけることができます。
ライン、コードを交互に張ってゆるめる
それでもダメなら次はロッドを動かしてラインをはったりゆるめたり、次に回収機につながるコードを引っぱったりゆるめたり。この動きで外します。
ヘッドのチェーンをフックにかける
さらにそれでもダメなら、ヘッドについたチェーンをフックに引っかけます。この動きはルアー近くでヘッドを細かく動かすので多少慣れが必要です。
ガツッとかかった感触があったら、じわじわ引っぱります。これでフックが伸びるか、引っかかっている水中の何かが折れるか伸びるかして回収できるわけです。
回収の手順は同様のルアー回収機なら大体同じだと思いますが、この「たんたんたぬき〜」に関してはヘッドの重さを活かしたファーストインパクトでの回収に特徴と強みがあります。
この回収作業で調子が悪くなったり、最悪壊れてしまうルアーもあるかもしれませんが、水中にゴミを残さないという観点からも極力回収に務めるべきでしょう。
回収例1 トレブルフックのついたシンキングスイッシャー(霞ヶ浦水系)
こちらは昨年の夏、買ったばかりのステルスペッパーを回収した際のもの。
手に入りづらいルアーだったこともあり、絶望しましたが、慎重に作業をすることで外れてくれました。水中の土嚢に引っかかってしまったみたいで、フックは曲がってしまいましたが、ルアーは無事。フックを交換し、今でもボックスの中に入っています。
回収例2 フットボールジグ(津久井湖)
こちらは先日の津久井湖ボートフィッシングの際の写真。
岩盤にフォールさせる釣りなので、どうしても岩の間に挟まったり、沈んだ枝にスタックしたりが多発しますが、見事に回収。フットボールジグやワームなど、シングルフックのルアーは本当に誇張抜きに100%近い回収率なので、ぜひ使ってほしいですね。
ボートでもオカッパリでも使える
重いのでボートフィッシングでの使用が多いですが、オカッパリでも十分活躍するアイテムです。
私はオフショア用のリング&スプリットリングでロープを取り替えできるようにしてあり、オカッパリの際はマーカーブイではなくリール上のものにロープを巻き取って使用しています。
ほとんど欠点が見当たらないアイテムですが、唯一あるとすればラインを通す穴が1重のため、コツをつかむまでは少々ラインが外れやすいです。これがコイル状でさらに外れづらければなおいいと思います。
また、回収の前段階のコツとして、完全にフッキングしてしまわないよう注意する必要があります。バイトか根掛かりか判断に迷う場面もあるかもしれませんが、冷静に見極め根掛かりにフルフッキングしないことが大切です。
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