追求したのは“ピュアバスロッド”。15年の時を経て、生まれ変わったデイズについて、開発に深く携わったメジャークラフトのテツ川上さんにお話を聞きました。(まとめ○アングリングバス編集部)

さらに高性能かつ低価格で初代のコンセプトを継承
2003年、メジャースティックにつづくメジャークラフトの第二作としてリリースされたデイズの発表からちょうど15年となる2018年、新生デイズがデビューする。同社の歴史をつくってきたバスロッドは数多あるが、中でもデイズはユーザーにとっても、開発者たるメジャークラフトにとっても、特に思い出深いアイテムなのだという。開発に深く携わった同社のテツ川上さんにお話をうかがった。
「発売から15年ということで、同じコンセプトを引き継ぎ、最新の技術を詰め込んで発表したい。そんな思いから開発をスタートし、今春の発売が決定しました」

旧作で評価されていたのは“使いやすさ”
旧デイズが評価されていた部分は使いやすさだ。
「誰でも使いやすいレギュラーファーストアクションが一番よかった。簡単にいうと、とても投げやすい竿。“昔デイズでキャストの練習をした”なんてうれしい話もよく聞きます。それと、性能と値段のアンバランスさ、コストパフォーマンスのよさですね。そのコンセプトを今回のデイズにも継承し、さらに高性能に、なおかつ低価格で提供します」
最新の技術が採用されているにも関わらず、新生デイズは15年前にリリースされた前作よりも価格が安い。定価で14,000円前後。となると、気になるのはメジャークラフトのバスロッドの中での位置づけだ。コストパフォーマンスに関していえば、同社のバスロッドには敷居の高いものは存在せず、どのモデルも非常に高いといえる。だからこそ、デイズの違いが気になる。
「純粋にいいバスロッドを作りたい。いいバスロッドを突き詰めていくと、プロトの竿が一番いいんです。何もついていない状態ですね。ピュアのバスロッド、生のバスロッドのイメージを皆さんに味わっていただければと思っています」
純粋な“バスロッド”を追求
塗装やコスメに左右されないバスロッドの本質を追求したのが新生デイズ。ラインナップもオーソドックスなものから、強いこだわりをもって作ったソリッドティップモデルまで幅広くラインナップしている。
「オカッパリからボートまで使えて、操作性重視なら短め、飛距離重視なら長めといったように長さも選べるようにしてあります」
多様化するバスフィッシングシーンに合わせて生まれ変わる新生デイズ。2018年、とても楽しみなアイテムだ。
イチオシはスーパーファインソリッド(SFS)
スラックを使って一点で喰わせるためにあえてベリーからバットをだるめにつくった特化仕様がソリッドティップのスピニングモデルDYS-S63UL/SFS。河口湖を拠点に活動中の古瀬泰陽さんとともに開発したスーパーファインソリッド(SFS)は特化型のモデルだ。「これまではノーシンカーなどで細かな操作をする、つまりライトリグ専用に作っていたんですけど、このS63UL/SFSとS65ULは一点で喰わせるのが目的。バスの居場所に放り込んでルアーを動かしバスに口を使わせる。ラインのスラックを使ってルアーを動かす。ルアーの移動距離を抑えるために、あえてベリーとバットを少しだるめに作り、ブランクスを波打つように揺らす、その延長でラインを揺らすんです」
ヒロセマンのおすすめコメント
「見た目からしてシンプルイズベスト。ブランクだけで勝負をする。極力金具を少なくし、ブランクの仕上げもアンサンドフィニッシュ。普通はザラザラの部分を削って塗料を塗っていくんですけど、生まれたままのブランクで勝負する。メジャースティックに続く第二作、一番思い入れあるバスロッド。ワンピースとほぼ同じ2ピースがラインナップされている。70Xでさえ2ピースを用意している。ここ数年2ピースの人気が高くなっていて、特殊なモデルの2ピースってなかったので、ここには注目して欲しいですね。2ピースロッドは1ピースロッドにも見劣りしない性能を持ってきています」
アングラーをうならせるハイコストパフォーマンスバスロッド、デイズ。まだ手に取っていない方はぜひ触ってみてほしい。クオリティの高さに驚かされるはずだ。
現在発売中のアングリングバスVol.24ではヒロセマンによる実釣ロケを敢行。40cm台後半のバス、そして27cmのギルをキャッチし、ポテンシャルを遺憾なく発揮している。

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※2018年2月21日発売のアングリングバスVol.22に掲載された記事を再編集したものです。
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付録DVDはissei赤松健さん